過電流継電器とは
各部名称
●限時電流整定
ITAP≒ ×限時要素の動作電流を整定するロータリスイッチ
変流器の比率を考慮して、契約電力の150%程度に整定する。
I1×5 ICT 1. 5 ITAP=継電器の整定タップ
I1=契約電力の電流値
ICT=変流器の1次定格電流
(2次電流は5A)
●限時時間整定
上位(電力会社)との協調をとって整定。
●瞬時電流整定
瞬時要素の動作電流を整定するロータリスイッチ
トランスの突入励磁電流で誤動作しないように、また上位・下位の保護協調を考慮して整定する。
一般に、トランス容量から計算される電流値の1,000~1,500%の値とする。
ITAP=継電器の整定タップ
I1’=トランスの容量(kVA)より計算される電流値
ICT=変流器の1次定格電流(2次電流は5A)
始動・経過時間表示(LED)
銘板表面の5個一組のLEDは継電器の現在の動作状態を表わす表示装置。
一番左側のLEDは継電器の始動を表示するもので、入力電流が限時電流整定値を超えた時点灯します。
誘導円板形継電器の、円板の始動に相当する
右側の4個は限時要素の経過時間表示で、限時時間整定で整定した動作時間に対してどの程度経過したかを表示する
左側の2番目から、20%経過、40%経過、60%経過、80%経過を表す。
→誘導形継電器の円板の回転角を見るのに相当する。
動作ロックボタン
レベル検出回路への入力を0にし、同時に限時時間カウンタをリセットします。ただし瞬時要素はロックできない。
主な使用条件
●瞬時動作電流値を測定するとき、限時要素が先に動作するのを防ぎたい場合。
●限時要素の動作時間特性を測定するとき
動作ロックを押したまま過電流を連続して長時間通電すると、CTを焼損することがありため、測定作業は早急に実施すること。
端子配列
K2CA-DO-F4の「F4」について
継電器の外形や端子配列の配列について区別している記号のこと
端子配置置き換え表
アース端子:E
警報用接点出力:a1,a2
電流入力R:C1R,C2R
電流入力T:C1T,C2T
トリップ用出力接点T1R,T2R
動作時間測定図
動作時間誤差範囲(参考値)
外部接続例
●引き外し方式は電流引き外し
過電流継電器K2CA-Dの試験方法
定格と性能
回路構成と引き外し方式
常時閉路接触式、変流器2次電流引き外し
定格電流
5A
定格周波数
50/60Hz(共用)
電流整定範囲
限時要素:3,3.5.4,4.5,5,6(合計6タップ)
瞬時要素:20,30,40,50,60,除外(合計6タップ)
動作時間
限時要素:時間整定目盛
0.25,0.5,1,2,3,4,5,6,7,8,9,10(合計12タップ)
制御電源
入力と共用
定格消費VA
1相当たり6VA
接点容量
AC12V 60A(CT2次電流) 100回
AC20V 100A(CT2次電流) 2回
警報接点
1a接点
AC110V 7.5A cosφ=0.4
表示
始動表示(LED)
経過時間表示(LED)
動作表示器 トリップ(R相およびT相)
手動復帰式 瞬時 手動復帰式
動作電流特性
限時要素:整定値±5%以内
瞬時要素:整定値±7%以内
動作時間 特性
限時要素: 最小動作時値、動作時間整定値 10
300%過電流 10s±5%以内
700%過電流 1.52s±7%以内
瞬時要素:200%過電流 40ms以下
代替商品について
オムロン製過電流継電器K2CA-DO-F4は2019年に受注生産が終了しているため、後継機種の更新が推奨されている。
参考資料
chromeextension://efaidnbmnnnibpcajpcglclefindmkaj/https://www.fa.omron.co.jp/data_pdf/closed/2017013c.pdf
オムロン プロダクトニュース生産終了品のお知らせより引用
chrome-extension://efaidnbmnnnibpcajpcglclefindmkaj/https://www.fa.omron.co.jp/data_pdf/closed/cat/k2ca-d_ds_j_3_1.pdf?id=819
オムロン 過電流継電器K2CA-D データシートより画像引用
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