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定格容量について(用語説明)

定格容量(ていかくようりょう、Rated Capacity)とは
電気機器や設備が、設計上、連続して安全かつ正常に動作できる最大の能力を示す値。
単位は、機器の種類によってボルトアンペア (VA)、キロボルトアンペア (kVA)、メガボルトアンペア (MVA)、ワット (W)、キロワット (kW)、アンペア時 (Ah) などが用いられる。

定格容量は、機器の性能や安全性を保証する上で非常に重要な指標であり、機器を選定したり、運用したりする際の基本的な情報となる。

目次

機器の種類と定格容量の単位の例

  • 変圧器: キロボルトアンペア (kVA) またはメガボルトアンペア (MVA)
  • 発電機: キロボルトアンペア (kVA) またはメガボルトアンペア (MVA)
    • 発電可能な見かけの電力を表す。
  • 電動機(モーター): キロワット (kW)
    • 出力軸で取り出せる機械的な有効電力を表す。
  • 電線・ケーブル: アンペア (A)
    • 連続して安全に通電できる最大電流を表す(許容電流)。
  • ブレーカー(遮断器): アンペア (A)
    • 安全に遮断できる最大電流を表す(定格遮断電流)。
  • コンデンサ(電力用): キロバール (kvar)
  • 蓄電池: アンペア時 (Ah) またはワット時 (Wh)
    • 蓄えられる電気エネルギーの量を表す。
  • 太陽光発電システム: キロワット (kW)
    • 発電可能な最大の有効電力を表す(STC: 標準試験条件下)。
  • 家電製品: ワット (W)
    • 消費する有効電力を表す。

定格容量の重要性

  • 機器の選定: 負荷に必要な容量を考慮して、適切な定格容量を持つ機器を選定する必要がある。
          定格容量が小さすぎると、過負荷により機器の故障や寿命の低下につながります。
          逆に、大きすぎると、コストや設置スペースの点で無駄が生じる可能性があります。
  • 安全な運用: 定格容量を超えた状態で機器を使用すると、絶縁破壊、発熱、焼損などの事故を引き起こす
          可能性がある。機器は、定格容量以下で使用することが
  • 性能の保証: 定格容量は、機器が設計された性能を発揮できる上限を示している。
         定格容量内で使用することで、メーカーが保証する性能を得ることができます。
  • 保護協調: 電力系統においては、ブレーカーなどの保護機器の定格容量が、接続される機器や電線の
    定格容量と適切に協調している必要がある。
         これにより、事故発生時に系統全体への影響を最小限に抑えることが可能。

使用率・負荷率との関係

定格容量は機器の「最大能力」を示すのに対し、
「使用率」や「負荷率」は、実際にどの程度の割合でその能力を使用しているかを示す指標。

  • 使用率: 機器の定格容量に対する、実際の使用容量の割合。
  • 負荷率: ある期間における平均負荷電力の、最大負荷電力または定格容量に対する割合。

適切な機器選定や省エネルギーのためには、これらの使用率や負荷率を把握し、機器が過負荷にならず、かつ効率の良い範囲で運用されるように管理することが重要。

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